様々な病気5
脳血管疾患(脳卒中)
日本人の3大疾病の1つが脳血管疾患です。
脳血管疾患とは、脳の血管に問題が生じて脳にダメージを受ける病気の総称のことをいいます。。
主なものとして「脳内出血」「くも膜下出血」「脳梗塞」があり、この3つをまとめて「脳卒中」と呼びます。ちなみに脳の血管が破れて出血するのが「脳出血」や「くも膜下出血」で、脳の血管が詰まって脳に血液が流れなくなってしまうのが「脳梗塞」です。
●脳内出血
脳内出血は、脳(大脳・小脳・脳幹)にある血管が破れて、脳の実質内に血液が流出する状態です。血の塊を作り、脳を圧迫します。糖尿病、高脂血症や高血圧などにより動脈硬化が進むと、脳の深くを栄養する細かい血管がもろくなり、破れやすくなると考えられています。血液が脳を圧迫してしまうので、意識障害や麻痺、感覚障害などの症状が現れます。
主な原因は動脈硬化と高血圧によるものが大きな要因として挙げられております。
●くも膜下出血
脳は外側から硬膜、くも膜、軟膜で覆われております。くも膜と軟膜のすき間はくも膜下腔と呼ばれています。このくも膜下腔に出血を起こした状態がくも膜下出血です。くも膜下で出血が起きてしまうと、頭蓋内の圧力が急激に上昇して脳が圧迫されることによって、呼吸や循環が停止し死に直結することもあります。
●脳梗塞
脳梗塞は脳の血管が詰まり、その先に血液が流れなくなって起こります(血栓と呼ばれる血の固まりが血管をふさいでしまい、血液がそこから先に流れなくなります)。血液が流れなくなることで、酸素や栄養素が行き渡らず脳細胞が壊死してしまいます。血液が脳まで流れなくなってしまうことで脳が大きなダメージを受けます。最悪の場合意識を失いそのまま死に至ることもありますし、仮に助かった場合としても、言語障害や身体の麻痺など後遺症をもたらす可能性が高い病気です。
しかも脳梗塞が怖いのが何の前触れもなく突然発症することが多く、発症してから数分~数時間で急速に症状が進んでしまいます。
ちなみに脳梗塞には主に下記のタイプがあります。
1:アテローム血栓性梗塞
脳の太い血管の内側にドロドロのコレステロールの固まりができ、そこに血小板が集まって動脈をふさいでしまうもの。
2:ラクナ梗塞
脳の細い血管に動脈硬化が起こり、詰まってしまうもの。
3:心原性脳塞栓症
心臓にできた血栓が流れてきて血管をふさいでしまうもの。